現在、弊社のデザインチームではWEBデザインの作成ツールとしてAdobe XDを採用しています。
お取引先にはFigmaを採用している会社もあり実際どちらが良いのか、調べてみました。

AdobeによるFigmaの買収

2022年、AdobeはFigmaを約200億ドルで買収する計画を発表しました。
この動きは業界に大きな衝撃を与え、Adobe XDとFigmaの将来について多くの憶測を呼びました。
Figma買収の合意が発表された後、2023年1月にはAdobeはAdobe XDの開発を停止。
「XDがいつ終了するか分からない」という状況になりました。

AdobeのFigma買収は失敗

2023年12月に、AdobeとFigmaは相互の合意により買収契約を終了しました。
これは、主にヨーロッパと英国の規制当局からの承認を得るための明確な道筋が見えなかったためです。
Adobeはこの取り引きの中止に伴い、Figmaに10億ドルの違約金を支払うことになりました (Adobe News)​。

Adobe XDとFigmaの比較

Adobe XD

【メリット】
■Adobeエコシステムとの統合
・PhotoshopやIllustratorなど、他のAdobe製品とのシームレスな連携が可能。
・既にAdobe Creative Cloudを利用している場合、追加の費用なしに利用できる。

■デザインとプロトタイピングの統合
・ワイヤーフレーム、デザイン、プロトタイプ、共有を一つのツールで行える。
・簡単にインタラクティブなプロトタイプを作成できる。

■オフラインでの作業が可能
・インターネット接続がない環境でも作業が続行できる。

■リピートグリッド
・デザインの繰り返し要素を素早く作成・管理できる「リピートグリッド」機能がある。

【デメリット】
■リアルタイムコラボレーションが弱い
・リアルタイムでのコラボレーション機能がFigmaに比べて弱い。

■プラットフォーム依存
・すべての機能がクロスプラットフォームで完全に利用できるわけではない。

Figma

【メリット】
■リアルタイムコラボレーション
・複数のデザイナーが同時に同じファイルで作業できる。
・コードのバージョン管理のようにデザインのバージョン管理が可能。

■クラウドベース
・ブラウザベースのため、どのデバイスからでもアクセス可能。
・自動保存機能により、データの喪失リスクが低い。

■プラットフォームに依存しない
・Windows、Mac、Linuxと幅広いプラットフォームで利用可能。
・Figma Mirrorアプリを使用して、モバイルデバイスでデザインのプレビューが可能。

■豊富なプラグインとコミュニティサポート
・プラグインのエコシステムが充実しており、様々な追加機能を利用できる。
・デザイン資源の共有やコミュニティサポートが活発。

【デメリット】
■オフライン作業の制限
・クラウドベースであるため、オフラインでの作業が制限される。
・多少の遅延が発生することがある。

■高価格のチームプラン
・大規模なチームや企業向けのプランはコストが高くなる可能性がある。

 
現在のところ、Adobe XDが直ちに使えなくなるという情報はありません。
AdobeはFigmaの買収契約が失敗した後も、Adobe XDのサポートは継続しています。
ただし、長期的な開発や新機能の追加については不透明な部分があります。
現在弊社ではオフラインでも作業ができ、小規模チームでの使用を想定しているAdobe XDを採用していますが
Figmaも使いやすさで高く評価された制作ツールです。
私も5年前くらいにFigmaを使用していましたが、楽しくて簡単♡と思って使っていました。
XDの長期的なサポートや機能更新などを考慮しつつ、改めてFigmaも使ってみたいなーと思うのでした。

sayo takizawa

DP Studio株式会社のDirector/Designer どんなに面倒なことも みんなでどうしたら楽しく簡単にできるか 相談しながら仕事を進めるようにしています。